数学という教科は、他の教科に比べると教えることが難しいと聞きます。
…実は私は大学時代には国語の授業も担当したことがありましたが、
実は、国語の方が教え方が上手いと当時の生徒から評判でした。
(;'∀')
その理由を亀きちなりに考えてみたのですが、
国語は話術で生徒の頭の中にイメージを膨らませることができます。
日本語ですのでイメージしやすい。
それに引き換え、数学は数字という記号の羅列となってしまい、
イメージさせるのが難しいのです。
数学の授業の極意と言ったら大袈裟ですが、
心がけておくことについて、掲載していきたく思います。
台本
脚本と言ったら、まずは教える方にとっての台本、筋書きそのものになります。
何も持たない状態で授業に臨んだ方、あるいはいきなり教えようとして、
教科書をめくった方もいらっしゃるのではないかと思います。
経験値(ドラクエ的にレベル30くらい?)があれば問題はないのですが、
20代のころにこんなことをやってしまうと、これはこれは目も当てられない…
前に立った瞬間に頭の中が真っ白になって、
文字通り教科書を読んで終わりってことにもなりかねません。
やはり、できることなら毎回の台本が必要となります。
以前の記事にも記しましたが、
math-kame.hatenablog.com
私は、台本には次のような段階があるのではないかと思っています。
① すべての言葉「起立、礼、着席」からの言葉をすべてノートに書く
→その中で無駄な言葉を極力排除していく
② ICレコーダーに授業のすべてを録音する
→ぴったり規定時間内に収まるか確認ができる
研究授業や論文発表の際は、ここまで戻って毎回やっています
(…アガリ症なので (;'∀') )
③ 授業を頭の中でイメージする(授業の本時案的なものを)
→ベテランの方はこれだけでも十分!となりますよね。
5分ほどで、筋書きが書けて、あとは本番勝負ってことも可能です。
ガチガチに台本を書いてしまうと、融通がきかなくなるという声も聴きますが、
それは台本をきちんと書けるようになってから考えるべきことかと思います。
また、台本に、いろいろな場合を想定して書いておけばいい話です。
教える際の不明点を洗い出す
学ぶ方もそうですが、教える方も不安なところが実は存在するものです。
数学を教えるときには、その不安点があると授業ではたちまちストップがかかってしまいます。
その時は、生徒もきょとんとしてしまうことに…
しっかりかき出す、声に出すことによって不安点や不明点を形にすることができます。
・実は意外なところの説明が上手くいかない
・想定している質問が想像できない
・この部分がテンポが冗長になってしまう
いろいろなことが見えてきます。
脚本を書くことにより、この部分を洗い出すことができ、
事前に対策を打つことができるのです
自分との対話
授業そのものは生徒との対話によって成り立つものですが、
授業準備、脚本を書いている段階では、自分との対話の時間です。
自分が教えたいことは何か、
伝いたいこと、分かってもらいたいこととは何か、
どういう雰囲気に持っていきたいのか、
これからの数学にどうつなげたいのか、
これらはすべて脚本で決まると思っています。
慣れてくればイメージでポンポンっと数秒でできることになるとは思いますが、
最初のうちはすべてかき出すところから始めることをお勧めします。
個人的には、この対話の時間がとても楽しく、
(亀きち本人がドS(笑)なため)
毎回どのように動いて、考えてもらおうか、それを思うだけでウズウズします
ちなみに、学ぶ方はドMの方がいいですからね(笑)
自信をもって授業に
そして一番大切なのがこれなのではないかと。
授業を見学することも多かったのですが、
自信がない人が授業をすると、前でオドオドしてしまいます。
もちろん、緊張もあるのかもしれませんが、
脚本がきちんと頭の中に入っていれば、たいていの緊張は乗り切れるものです。
ICレコーダーに吹き込んでまで準備した授業について、
緊張のしようはないですよね。
しかも、吹き込むということは、台本を持っていない状態ですから、
頭の中に完璧に授業内容が入っている状態。
この状態なら、自信をもって授業に臨めるわけです。
生徒の顔も自信をもって見られるし、
その反応すら楽しむ余裕が出てきます。
やがて自信→教授力 につながっていきます。
最後に
数学の授業は他教科と比べてもやはり難しいと思っています。
だからこそ、脚本をきちんと書いて頭の中で完全に自分のものにする。
これが授業をする際のポイントになるのでないかと思います。
教員の方は日々の雑務等に追われてここまで準備できないという方も多いかもしれません。
しかし、日々の学校生活の中での基本は授業。
授業で生徒指導をすることも可能です。
このあたりの亀きちの実践は後日記載しますが、
綿密な脚本が、すばらしい授業を作り上げる。
そう思って、時間はかかるかもしれませんが、取り組んでいただければ幸いです。