数学を教えるために しゃべり編(書く・ボイスレコーダー・落語にジャパネット)
教員にとって、授業とは何ぞや?
この質問を受けた時、どう返しますでしょうか。
私はこう返します。
授業とは、
・脚本家(台本を書く)
・演出家(授業の演出を考える)
・監督(授業という作品をプロデュース)
・主役(説明しているとき)
・名脇役(生徒の活躍を引き立たせる)
これらを一手に引き受けるもの
これらの内から、私、亀きちが思うことを不定期に紹介していきたく思います。
今回は、主役に必要な「しゃべり」について。
授業で「失敗したな」と感じるとき
個人的に授業で一番しゃべれないのは、月曜1時間目。
舌が回らない、頭もぼーっとしているという状態 (´Д`) での授業。
原因は間に休みが入って、
・授業状態の頭がリセットされていること
・週末の間にそれほどしゃべっていないことによる、舌回り不足(笑)
悔しいと感じることも多く、
どうやったら改善できるのか、試行錯誤を繰り返しました。
その中で、取った対策が次のようなこと…
これで、授業でのしゃべりの失敗を回避していきました。
その1 しゃべりをすべて書く
教員最初の頃は、しゃべることを一字一句ノートに書きだしていました。
ギャグも含めて。。。
書くのに数時間かかることもありますが、
自分の授業の面白さや弱点がほんとに目に見えるように分かるんです。
説明も曖昧にすることができません。
一切手を抜けない授業ができ上がることになります。
さらに、しゃべりの無駄が分かり、精選ができます。
授業すると、割と同じことをしつこいようにしゃべることってあるんですよね。
その回避にもつながります。
その2 ボイスレコーダーの活用
次の段階が、ボイスレコーダーへの録音です。
これをすると、喋りのテンポが分かります。
「あ、この場面では生徒は飽きるだろうな」とか、
「この部分は惹きつけられそうだな」ということも見えてきます。
また、大切な授業の前では、
最初から最後まで一通りしゃべってみることもしました。
出退勤の車中でブツブツとつぶやきます。
これでテンポや、しゃべりの抑揚にも気づいていきます。
その3 落語の効用
喋りについてよく勉強させてもらったのが、落語です。
落語というのは本当によくできているもので、
周囲をグイっと惹きつけ、最後は気持ちよくストンと落としてくれます。
私が授業をする際も、出勤時にはよく落語を聞いていました。
特に、研究授業などの大きな授業のときには。
緊張の中の授業を、落語のテンポでカバーしていたというわけです。
決して、すべてがうまくいったというわけではありませんが、
割とテンポの良いしゃべりのおかげで、生徒からはおおむね好評だっという自負があります。
その4 ジャパネットのしゃべりから得たもの
あとは通信販売のしゃべりも、随分と参考にさせていただきました。
特にジャパネットたかたの前社長(高田明さん)。
(この場をお借りして、お礼申し上げます(笑) )
あの独特に甲高い声の中に、
消費者の購買意欲をそそる、心を引き付ける要素がちりばめられています。
トークの間、知識人を引き付ける一歩上の知識、
大事なところ(金額や機能)をわざとテンポをかえての惹きつけ…
私も授業の際には、大切な部分はわざと声のトーンを変化させたり、
声の大きさを変化させるよう心がけました。
まとめ
物事を教えるときには、
相手の反応を予想しながら、間の取り方を変えたり声の強弱を変化させたり、
惹きつけながら、相手にとってインパクトの残るしゃべりを展開していきたいですね。
いろいろ書きましたが、お試しいただけると嬉しいです。
ふと、笑点を見ながら、
授業と落語について考えてしまった亀きちでした。