高校数学の中盤戦と言える数Ⅱの入り口は「式」について。
ただ、一口で「式」といっても、この単元は非常に幅が広く、
覚えることも多くなってきます。
レベルそのものは高い知識までは必要ないかもしれませんが、
専門用語や手法を知っておかないと、進めなくなってしまいます。
1つ1つの要素を確実に身につけていきましょう。
それでは、教える際の単元ガイダンスです。
整式の計算
3乗の展開、因数分解
展開はすぐあとに二項定理をするので、そこまで重要視しなくても大丈夫。
ただし、a^3+b^3 a^3-b^3 についての公式は理解必須です!
(2乗のときはないくせに、3乗ではa^3+b^3って因数分解できるんですよ…)
また、これを利用した定番の式の値の求め方の基本も学習しましょう。
二項定理
展開の公式の係数には法則があります。順番にじっくり見ていけば規則性が見えてきます。
それを公式化したものが、「二項定理」と呼ばれるものです。
この公式には組合せの考え方を使うことになります。
意味も含めて理解すれば、すぐに身につきますよ。
また、それを使っての5乗あたりの展開や、
決められた項の係数を求める問題をさくさくっとこなしていきましょう。
整式の除法
ここでは、式どうしの割り算について学習します。
式どうし、割り算ができちゃうんです。
しかも余りまで求められます。
割り算、余り…まるで小学校3年生の頃を思い出しますね。
ポイントは次数を合わせていくことになります。
分数式の計算
整式の加減乗除について、分数式のものを学習します。
特に割り算は、式がざっくざっく消え去っていくので、やってて気持ちいいですよ。
ちょっと特殊なもので、分数の中に分数が出るという式(繁分数)も登場します。
意味さえ知っておけば、ビビるものではないですが…
等式と不等式の証明
恒等式
詳しくは授業で扱いますが、恒等式と方程式…別物なんですよ。
元々使っているものですが、ちょっと見方を変えたものです。
そのあたりを掘り下げて説明していきます。
等式の証明
A=Bであることを証明する。。。それだけです。
AとBが同一人物の時は、どうやって証明するでしょう…?
証拠を探していきますよね。
同様に、数式でもその証拠を探しながらの証明になります。
ただし、手探り証明ではないですから。
ちゃーんとやり方(基本的手法)があるので、ご心配なく。
不等式の証明
A>Bであることを証明する。。。それだけです(2回目)
Aさんの年齢がBさんの年齢より大きいとき、どうやって証明しますか?
やっぱり、証拠を探していきますよね?
…等式と同様です (笑)
ただし、知っておかないとたどり着けない手法もここでは登場します。
それはしっかり覚えていくようにしましょう。
複素数
複素数
2乗してマイナスになる数…あります?
これまでの概念では存在しないですよね?
人間がこうだったら…と作り出した数なんです。
かけ合わせてもマイナスにしかならない、虚しい数…虚数
でもこのおかげで2次方程式について、完璧に理論で説明がつくようになりました。
ちなみに数直線がこれまで横だけだったのが、縦にも伸びることになります。。。
これはまた、別の単元で。
高次方程式
3次方程式や4次方程式って、解く手段が特別なものしかできませんでしたが、
ここでは、さらに解ける手段を広げて考えていきます。
そのための武器となるものが、剰余の定理・因数定理というものです。
定理自体はすごくシンプルでとっつきやすいものです。
しかし、効果は絶大。
ぜひ、マスターしてすいすい方程式をとけるようにしましょう。
最後に
ボリュームが張りかねないところですが、
後の単元を見るとそれほど時間もかけられないところですね。
テンポよく進めて、演習で理解具合を把握して…
最低復習3回(当日、翌日、週末)を意識しながら、習慣づけたいですね。
証明部分では、苦手とする生徒も出てくるところですので、
まずは、型をしっかりと伝えて、書くこと自体は難しくないことを伝えたいところです。