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数Ⅰ 2次関数 グラフと方程式 背中合わせの密接な関係…

 ↓ あとでじっくり読むときに便利

ここから二次関数の後半戦。

 

後半は、
2次関数と2次方程式の関係、
2次不等式、解の分離など、

前半の2次関数や、そのグラフを用いての
応用問題が続いていきます。

 

その中で、
この単元前半の、グラフに関する知識と、
中3までの2次方程式の知識
この2つが融合することになります。

 

これまでは、
方程式と関数は別物と考える生徒が多いと思いますので、
実はなかなかのインパクト。

 

最初にインパクトを与えて、
どちらか得意になれば、
両方とも得意になれるチャンスがある

 

そう伝えることにより、
生徒のモチベーションをしっかり上げておきたいところです。

 

共通テストなどでも
出題が必須となる大切な部分。

 

基本的な2次方程式や2次不等式を、
まずは、パターンをしっかりとおさえて、
それを利用した、
応用問題や解の分離の問題に果敢に挑戦したいところです。

 

では、今回は、
2次関数と2次方程式の関係に関する授業展開です。

 

亀きちなら、このように生徒にイメージさせていく、
という、「教え方を教える」という目線での書き方をしていきます。

 

教員の方には授業展開の参考に、
生徒の皆さんには、読みものや予習として、
お役立ていただけたら、嬉しいです。

 

 

 

2次関数と2次方程式の密接な関係

 

関数と方程式 恋人同士の物語

 

これまでは2次関数の基礎ということで、
一般的な2次関数の求め方やグラフのかき方、
それを利用して最大値・最小値を求めることを勉強してきました。

 

それがいきなり教科書で方程式が登場。。。
関数なのに方程式をなぜやるのか?

 

そのように思った人もいるかもしれませんが、
実は、関数と方程式は切っても切り離せない、
密接な恋人関係なんです。

 

高校生になると、
数学も、次第にオトナの世界に入っていきます。
その一端を今日の授業の中で見せていきますね。

 

その関係を客観的に見て分かるよう、
まずは証拠を暴いていくところから始めましょうか。

 

 

授業展開1 関係暴露の証拠

 

f:id:math-kame:20200531155029j:plain

ここにあるのは2次方程式の一般的な形。
a,b,cにはそれぞれ数字(数学村用語:定数)が入ります。

 

このままでは、ただの2次方程式ですが、
両方に「y=」をつけてみましょう。

 

すると、関係性が浮かび上がってきます。

 

2次関数とy=0(x軸)の2つの関数、見えますか?
そう、実は方程式の中には関数が隠れているのです。

 

実際にこのことを踏まえると、次のことが言えます。

 

f:id:math-kame:20200531155033j:plain


関数とx軸との交点(のx座標)は、方程式の解なんです。

f:id:math-kame:20200531185938j:plain

あら、なんということでしょう!!

 

ということは、
関数で分からなければ、
方程式の世界に引きずり込むことができし、

方程式で分からなければ、
関数、すなわちグラフの世界でも考えることができるのです。

 

なんか、今までの世界が、
ぱっと開けた感じがしませんか?

 

恋人関係なので、
どちらかをきちんと理解できていれば、
芋づる式に、もう一方も得意にすることができます。

 

これまで数学で悩んでいた人、
ここからがチャンスです!!

 

なので、ここからの授業では、
両方を活かしていくために、
関数を活かしながら、
方程式の復習もしていくことにしましょう。

 

 

練習問題1

 

f:id:math-kame:20200531155037j:plain


グラフとx軸との共有点 ⇔ 方程式の解
なので、y=0として、
2次方程式に持って行けば解けることになります。

 

f:id:math-kame:20200531155047j:plain


上が解答になりますが、
2次方程式の解については、
因数分解を使うのが一番多いパターンでしたね。
高校入試では、約8割がこのパターンだったと思います。

 

今回は、
その因数分解が使えるパターンとなります。
因数分解をして、解を求めましょう。

 

その時に、
今後役立つポイントが1つあります。

 

解を書くときには、数の小さい順からかく!
この習慣づけを、今のうちにしておきましょう。

 

2次不等式に入ると、
このポイントをおさえていることで、
ケアレスミスの壁を1つなくすことができます。
(理由は、2次不等式はグラフのイメージから解くので)

 

お得ですよ!

 

今回は因数分解をして解を求めると、x=2,4となるので、
求めるx座標も2,4となります。

 

 

授業展開2 解の公式のポイントをつかむ

 

2次方程式の解き方は3パターンあります。
① 〇^2=数字
② 因数分解
③ 解の公式

 

最終手段として、
どんなものでも解けるのが、
解の公式でした。
(ほんとは、どんなものでもではないですが)
↑これは、数学上級者がいれば触れていきます。

 

ただし、解の公式にも弱点があります。
それは、「時間がかかる!」ということです。

 

最終手段のリーサルウェポンとして、
解の公式を覚えておく必要があります。

 

f:id:math-kame:20200531155050j:plain


中学で学習した解の公式です。

 

私が教えるときには、
書きながら解の公式をひたすら唱えます。
……覚えるしかないですから。
おそらく、板書しながら20回は唱えることでしょう。

 

耳から覚えるしか方法がないです。

 

あとは、※印をおさえておきましょう。
偶数のときには、出た解は必ず約分できることを書きます

 

簡略化した公式もありますが、
やはり覚えるだけなので、
練習で慣れていくしかありません。

 

f:id:math-kame:20200531155055j:plain

一気に覚えられる人は覚えて、
そうでない人は、
とりあえずは、xの係数が偶数のときには約分ができる
このように頭に入れておきましょう。

 

 

練習問題2

 

f:id:math-kame:20200531155058j:plain

先ほどと同様の問題です。
(1)では、たすき掛けを使った因数分解での解答です。

 

f:id:math-kame:20200531155114j:plain

因数分解をすることによって
〇×△=0の形がイメージできれば
〇=0 または △=0

 

ここから解答を導くことになります。
解答は数字の小さい順にかきましょうね。

 

(2)については、
解の公式を使う問題になります。
手書きでポイント込みで書いてみました。

 

ちょっと見てくださいね。

f:id:math-kame:20200531155109j:plain

まずは解の公式を使う前に
a,b,cがそれぞれどの数になるかを確認します。

 

その後、解の公式に代入します。

代入するときのポイントを2つ記しています。

 

ポイント1

値を代入するときは( )で
(この( )を「固まりかっこ」と呼びます)

解の公式では、2乗の計算が入るので、
( )つきで代入できていないと、答えが狂います。

 

ポイント2

約分するときは、「分子全体」と「分母全体」でわる

やりがちなミスの1つですが、
約分をするときは、
分母と分子それぞれ全体を共通の数で割ります。

分子の方で、片方しか割らないというミスがよく出ますので、
ケアレスミスをしやすい人は、注意が必要です。


今回は、bが偶数ですので、
考え方2も記しました。

 

こちらは、
あらかじめ約分した形での公式ですので、
最後の約分をしないだけ、
答えまでの道のりをショートカットしたことになります。

 

この公式を覚えるメリットは、ここにありますね。

もちろん、代入の際の固まりかっこは同じですので、
ミスしないよう、心がけておきましょう。

 

 

最後に

 

今回の授業の中では
・関数と方程式は密接な恋人関係
・中学校での2次方程式の解き方+αの理解

が中心となります。

 

恋人関係は知識として、そしてイメージとして、
方程式の解き方は、基礎体力づくりのつもりで練習あるのみ!

 

方程式を「頭の体操感覚」で解けるようになるまで、
繰り返し練習してみましょう。

 

今日のまとめ
・関数と方程式は密接な恋人関係
・方程式の解き方の確認
・解の公式を覚え、約分できるパターンを知る

 

 

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