中3の最初の単元は、中学のまとめもさることながら、
いよいよ高校数学との接続も本格的となります。
内容も、高校への接続が意識された構成となっています。
(もちろん、これまでの発展もありますが)
まとめの意識と、高校生活への意識、
両方を考えさせながら、未来を示してやる気を喚起したい分野です。
特に因数分解は、初めてで油断していると一気に取り残されてしまう分野。
丁寧に意味合いをと理解していくことが求められます。
それでは、この単元のガイダンスです。
単項式と多項式の乗法・除法
ここは中2で行ったものをちょっとだけ発展させます。
数字と多項式の掛け算割り算は中2でしましたが、
数字が単項式に変わるだけです。
基本は中2で学習済みなので、大丈夫!
不安な場合は中2の内容(もしくは中1)まで戻って、
何回か問題を解いていけば、準備は大丈夫ですよ。
多項式の乗法(展開)
いよいよ中3メインの内容の1つです。
展開とは、( )をことごとくなくし、バラバラして計算していくこと。
イメージは、「1つずつ掛け算していく」これで大丈夫。
組み立てた積み木を1つ1つバラバラにしていく感じで。
最初は時間がかかってもいいので、
1つずつ落ち着いてかっこを外していく練習をしていきましょう。
慣れてくれば、手が勝手に動き出すくらいパッパッと計算できるようになります。
その中で、「公式」として覚えておくと便利なものがいくつか登場します。
展開は( )の計算なので、1つずつ外していけば確実に解けますが、
覚えておくとすごく便利!
3種類紹介していきます。
発展としては、
公式を利用したり、ピカーンと気づけば簡単に展開ができてしまう問題が登場します。
ここまでくると、もう高校1年の数学と区別がつかないくらい。。。
マスターできれば、いつ高校数学が始まっても大丈夫!
未来で学習する数学が見えてきましたね。
因数分解
展開とは逆の計算で、
バラバラにされた積み木を元に戻していく、これが因数分解です。
積み木を組み立てるので、考え方や組み立て方の理解が必要となります。
もちろん、組み立て方(計算方法)はありますので、
その手順は、1つ1つ紹介していきますね。
展開と同じような公式もやはり3つ登場します。
展開と違い、こちらは理解しておくことが必須です。
知っておかないと、組み立てられませんからね…
組み立て方を覚える⇒練習(ひたすら)
この繰り返しです。
とにかく、数をこなすことにより、慣れることがポイントになります。
実は高校数学でも、因数分解は中3の内容を元にさらに発展していきます。
高校でやるから、きちんとしとこう!って思っておくと、
高校入学してから楽ができますよ。
ちなみに、頭の体操としても因数分解は使われるくらいです。
高校試験だけではなく、会社の入社試験でも出題されるくらい。
みなさんは、もうそれだけの数学村での熟練度がアップしているんです。
すごいですよね。
素因数分解
…因数分解とは違うんです(笑)
素数という数学村専門用語が登場します。
素数というのは、理科でいう「原子」みたいなもの。
それ以上に分解することのできない核となる数字のことです。
整数の中にもそのような分類がされるって、なんか不思議な感じですね。
この素数について学び、すべての数字を素数の積だけで表す練習をします。
数の構造を理解していく部分となります。
実は、理解していくと思わぬ発見もあるんです。
例えば、小学校の頃に学習した約数やその個数、
これは素因数分解が理解できていれば、計算で求めることができます。
書きもらす心配もなし!
すごく便利な方法です。
紹介していきますので、お楽しみに。
最後に
この分野は高校数学との接続に重きを置かれていて、
中2の頃と比べると、難易度がぐっと上がる印象があります。
しかし、学習法としては、これまでと変わりません。
ドリル形式で、どんどん解いていく、
解く⇒間違っている箇所のチェック⇒再度解く
このスパイラルになります。
日々のドリル、タイムアタック勉強など、
繰り返しと、飽きの来ない取組みが求められます。
集中と開放、緩急をつけた学習を家庭でも行い熟練させていきたいところです。