この単元の中でも、ちょっと異色に見える「式による説明」。
今まで数学が得意だっという生徒も、ここで足踏みしてしまうことがあります。
理由は、これまでのように解答がスパッと出るものではなく、文章で答えていく問題。
なので、計算分野が得意ですらすら解けていても、手法が違うので戸惑ってしまうのです。
説明(証明)分野での、考え方と学習法についても記載し、
誰でも書けるよう、そのコツをお伝えしていきます。
覚えておくべきパターン
まずは、覚えておくべき知識です。
これを先にまとめて、理解の一助とします。
1年生の時に文字の式で扱ったものも多くあります。
例題
それでは、以下の例題を用いて考えていきます。
【解説】
説明(証明)するための流れ
0.まずは、何をすればいいのか(ゴール地点)を示します。
1.説明するための準備
2.ゴールの形に式変形する
3.2の説明を日本語で
4.本文そのまま丸写し
【補足】
0.まずは最初の段階で、何を書けばいいのか分からないという生徒が出てきます。
きちんとゴール地点を示し、目標を記します。
1.説明するための準備をします。今回は2つの奇数とあるので、文字を2種類用いて、2つの奇数を示します。
2.実際の作業が②です。和を求めて、ゴールを見据えてその形に式変形します。
3.②の式変形した経緯を補足説明します。
4.結論を書きますが、基本は問題文そのままで問題なしですね。
説明の問題は、型がきっちり決まっているので、それに当てはめていけばかなり政界に近い文章が書けることになります。
その「型」をきちんと伝えて「ゴール」目指して式の変形をしていきましょう。
式の計算自体は、簡単なものが多いはずです。
学習法
説明分野の学習法は、とにかく「書くこと」です。
説明の流れを理解してから解くよりも、まずは書き写して何となくいいので流れをつかんでいきましょう。
そして、同じ問題を自分で文章で書く練習を何回もしましょう。
すごくめんどくさくて、わずらわしく感じる人もいるかもしれませんが、
これが一番の近道です。
そのうち、パターンが頭の中で定着して、必ず書けるようになります。
逆にめんどくさがると、計算が得意でも意外とこの手の分野は苦手意識が発生してきます。
難しい計算がない分、最初に覚える知識だけきちんと覚えて、
写す⇒解いてみる⇒解答と比較⇒再び書く
この流れで書けるようになります。
最後に
授業などで教える際には、
まずは、きっちりと書かせる
⇒書いた段階で説明をし、補足があれば書き込ませる。
⇒すぐに同じ問題か類題を解かせる
と、1つ1つの作業にメリハリをつけていくことが大切です。
教える側にとっても大変な部分ですが、
一緒に勉強していくという気持ちで、取り組んでいきましょう。