"教えたい" 人のための「数学講座」

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数学Ⅱ 概要 ボリュームに打ち勝つために必要なこと

 ↓ あとでじっくり読むときに便利

進学校などでは、高1の冬辺りから入るところもある数Ⅱ。
数Ⅰ・Aを100%理解しているというのを前提に編成され、
これでもかというほどの新しい知識や考え方が目白押しとなります。

ただ、数Ⅰからのつながりも多いので、まずは数Ⅰの復習をし、
数Ⅱの知識を「吸収」⇒「即活用」の流れで、日々の理解を深めていくことが大切です。

4単位分とボリュームも出てきますが、
詰め込みを意識させないよう、数学の式や考え方の美しさを実感させたいところです。

また、理系は数Ⅲに直結する内容です。
数Ⅱが理解できていないと、数Ⅲの理解はかなり難しくなります。
難しく感じさせない工夫、見る・聞く・考える・表現するのメリハリが大切になってきます。

それでは各単元を見ていきましょう。

 

式と証明

数Ⅰの延長戦の計算や二項定理については、
量をどんどんこなして、スピードをつけたいところです。
繰り返し解いて、スピードと自信をつけていきましょう。

等式・不等式の証明については、簡単なものについては中学生でも解けるレベルのものです。
実は、中学校時代にも少し経験しているので、中学教科書を見返すのもおすすめです。

証明の考え方の基本となっているのは、いわば当たり前のことで、
それを証明するために因数分解や、平方完成の手法が必要になってきます。
何を証明すればよいのか、そのゴールのためには何を示せばよいのか、その材料は?
まるで料理のようですね。
料理をイメージして、確実なできあがりを目指して、調理いきましょう。

複素数といういよいよ目に見えない数が登場します。
これがないと解けない方程式もありますし、物理学での発展もありませんでした。
数学が歴史を作ったというロマンを感じながら、愛(i)に溢れた学習をしましょう。愛について語るのも一興かも笑

また、整式を1次式で割った余りであればちょちょいと求められる剰余の定理、
剰余の定理の特殊型の因数定理、これをマスターできれば3次式の因数分解も思いのまま。
素晴らしい定理を身に着けていきましょう。

図形と方程式

図形を座標平面の中に落とし込んで、
計算でもって面積や線分の長さ、証明、内分・外分、重心の座標まで求めようという、何ともまあよくばりなところです。

さらには、円についても座標平面の中に落とし込みます。
そうすることにより、これまで図形として扱っていた三角形や円、直線の性質も、
数値表現できることになり、それによりいろいろな特徴も見えてきます。
例えば、2直線が垂直の時は、傾きどうしをかければ-1になるとか…

そして、軌跡と領域についても学習します。
ある点が条件を満たしながら動くとき、計算でその動きを突き止めることができるんです。
画期的ですよね。
みなさんも、物が飛んで来たら着地点はある程度予想できますよね?
それを計算でどういう動きをするかを求めるといったイメージです。
領域は、式の陣取りゲーム。式が示す陣地を塗りつぶしていきましょう。

三角関数

数Ⅰで学んだ部分の発展となります。
まずは角度の表し方がn°⇒Θ (度⇒ラジアンへと変わります。
最初は戸惑うかもしれませんが、慣れれば非常に計算しやすい単位です。
練習を重ねましょう。

三角関数にもグラフが存在します。
実は波がその正体(tanは除く)。
それを実際に計測しながら描いていきましょう。
物理とも結びつく分野ですので、一挙両得ですよ!

後半のメインは、三角関数の加法定理。
これを用いると、sin cos tan は15°刻みで求められることになります。
また、さらに発展させて倍角の公式、半角の公式、和積の公式、積和の公式も行います。
加法定理をきちんと理解し、これを使ってそれ以降の公式を導き出せること。
これがこの部分の理解を深めるコツとなります。
三角関数の合成なんて、sin と cos の式を1つに合体させられるすごい式。
身につけると、科学者になったような気分ですよ(笑)

指数関数・対数関数

数字の世界がさらに広がります。
累乗の計算も法則化するのですから。
そして、グラフにもするのですから。

ただ、これらも実生活に使われている知識であり技術。
グランドピアノを開けてみたとき、星の〇等星の意味を知ったとき、カメラに詳しい人、
発見すると、びっくりすることでしょう。

対数という知識も初めて出てきます。
桁数の計算でよく使いますね。
2の30乗は何桁の数ですか?
うーん…ってなりますよね。解けますよ。対数を使えば。

 

微分積分

 

ここでは数Ⅲにつながる部分なので、数Ⅱの中では難易度は比較的軽いです。
…が、考え方はとても大切。
イメージとして、
グラフや物の動きを、虫眼鏡でじーっと細かく見ていくのが微分
細かいものを集めて、全体像を把握していくのが積分です。

ここでついに3次関数もグラフで描けることになります。
2次関数なんて、あっという間(笑)
知識ってすごいですね…

積分を身につければ、グラフで囲まれた面積も求められちゃいます。
なんか、不思議な感じがしますが、理論的に可能なんです。
そんな、数学の奥深さを楽しんでください。

最後に

教科書も分厚く、問題集もかなりの量があることと思います。
しかし、数Ⅱは手順が決まっているものが多く、それに従っていけば解ける問題が実は多かったりします。
引き出しに知識を入れて、スムーズに引っ張り出せるまで、
数多くの練習を重ねていきましょう。

理系の人は、完全マスター、必須です!
思考を張り巡らせる楽しさを存分に味わいましょう。