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数Ⅰ 2次関数 お絵描き感覚で解く「2次不等式」

 ↓ あとでじっくり読むときに便利

2次関数後半戦の山場
2次不等式の登場です。

 

2回に渡って紹介した、
関数と方程式の関係を最大限に利用すると、
2次不等式が、単にやり方だけではなく、
仕組みから理解できます。

 

2次不等式は、
最終的には暗記で、機械的に覚えることになるのでしょうが、

亀きち自身は、
仕組みをじっくり理解すべき分野
なのではないかと思っています。

 

特殊解が出てくるものになると、
途端に解答率が落ちるのが2次不等式の特徴。

 

原因は、パターンでしか記憶ができていないから。

 

グラフと方程式(不等式)の意味を
きちんと分かっていれば、
覚えるべきことは
一番最初にまとめる、たった1つのことだけなんです。

 

教える立場でも、
暗記させて演習となるのでしょうが、
その前に、イメージの植え付けがきちんとできているかどうかで
集団として、応用力に差が出てきます。

 

さらに、
イメージ解く考え方がしっかり身についておけば、
この先、数Ⅱで扱う「領域」の授業を始めたときにも、
抵抗なく身につけてもらうことができます。

 

前々回のブログの記事を読んで理解していれば、
すっと入ってきて、なおかつ忘れない分野。

 

まずはのんびり、
じっくりとお付き合いください。

 

 

 

不等式で覚えておく流れは1つだけ

 

いきなりですが、
2次不等式の根本となる解き方
まとめの形として示しておきます。

 

理解してほしいのは基本これだけで、
あとは、
覚えらえれば得ですよという程度のものとなります。

f:id:math-kame:20200606191455j:plain


流れは3つ

 

 

① グラフをかく

 

グラフをかくといっても、
頂点を求めるような
めんどくさい計算をする必要はありません。

 

2次不等式で必要なのは、
x軸との交点の座標。
すなわち、2次方程式です。

 

2次方程式が解ける(解の公式を用いることも含めて)ことは
必須となりますので、
不安な人は、復習をしておきましょう。

 

 

② x軸より上か下か

 

この②が最大のポイントとなります。

 

先日グラフと方程式の
恋人同士の関係でお話をしました。

 

左辺と右辺にそれぞれ「y=」をつけてみた場合、
方程式の解=グラフとx軸との共有点

となるのでしたね。

 

>0 ならば、y座標が0より大きいので、x軸より上
<0 ならば、y座標が0より小さいので、x軸より下
と考えます。

 

グラフと方程式の恋人関係の仕組みが
きちんと理解できていれば、
ふむふむと納得できる部分ではないでしょうか。

 

さらにワンポイントとして、
ケアレスミスを起こしやすいのが、
y=0を含むかどうかです。

 

これについては、
②の部分でしっかり確認しておいて、
グラフをかくときに●(含む場合)〇(含まない場合)
しっかりと書き残すようにしておきましょう。

 

ケアレスミスがぐっと減りますよ。

 

 

③ 図から解答を導く

 

結局のところ、2次関数のグラフから
2次不等式の解を求めることになります。

 

図を見て、矢印を引いて、
それにあたるxの部分の範囲を見ます。

 

先ほどの●と〇、
どちらになるのかを注意して、
解答を書きましょう。

 

矢印を引くあたりから、
お絵描きに感覚になればしめたもの。

 

楽しんで、リズミカルに答えを出すことができます。

 

これができれば、
解の公式を使うような問題でもOK

特殊な解
「すべての実数」「x=△」「xは▲以外の実数」「解なし」
もグラフより、すべて確認することができます。

 

もう一度言いますが
お絵描き感覚です!

 

お絵描きたのしいな♪
と思っていけるように取り組んでみましょう。

 

では、実際の例の中で、見ていくことにしますね。

 

 

2次不等式のお絵描き例1

 

f:id:math-kame:20200606191458j:plain

まずは、x軸との共有点の座標を求めるために、
=0として、2次方程式の解を求めます

 

その後グラフを考えます。
左辺に注目すると、
グラフ:下に凸
x軸との共有点のx座標:-1,3なので、
上に示してあるようなグラフとなります。

 

x軸引いて、下に凸なのでグラフをシャッ
共有点が-1と3なのでカキカキ。

 

これだけでグラフの完成です。


次にお絵描きです。

 

元の式が<0なので、
y座標が0より小さい ⇒ x軸よりもグラフが下の部分
x軸よりそのグラフにめがけて、矢印をピッピッ

 

そうすると、
-1から3の間が塗りつぶされてきますね。

 

あとは元の式に=が入らないので、
-1と3の部分は中抜きの〇


最後に解答を書いて完了

 

思ったより簡単だったのでは?


じゃあ、もう1問いきますね。

 

 

2次不等式のお絵描き例2

 

f:id:math-kame:20200606191503j:plain

先ほどと不等号が変わっただけです(笑)

① は省略

 

元の不等号が≧0なので、
y座標が0より以上 ⇒ x軸よりもグラフが上の部分

x軸よりそのグラフにめがけて、
矢印をピッピッ

 

そうすると、
-1より小さい部分と、
3より大きい部分が塗りつぶされてきますね。

 

あとは元の式には=が入るので、
-1と3の部分は塗りつぶしの●

 

最後に答えをかく

ちなみに、答えのかき方は、
x軸上の範囲をイメージして、
解答のようにかくと分かりやすいと思います。

 

右辺にxを書いても問題なしです。

 

 

丸暗記でのまとめ

 

ちなみに、
これを丸暗記の形でまとめると、
次のようになります。

 

f:id:math-kame:20200606191507j:plain


因数分解できる形は、
最終的には、これで進めることになると思いますが、

これまでグラフを書いてきた考え方が、
頭に入っているか否かで、
応用問題での感じるイメージが劇的に変化します。


それでは、最後にもう1問いきましょうか

 

 

2次不等式のお絵描き例3

 

f:id:math-kame:20200606191510j:plain

2乗の係数が-となっているものです。

 

教科書では、
2乗の係数を+にしてから解いています。


慣れてくれば、そちらの方が速いと思いますが、

私が紹介したやり方でも、
図的な意味から、解答を見た目で導き出せます。

 

グラフが上に凸になっただけですからね。

 

方程式を解いて、グラフを書いて、
不等号に従って矢印引いて、
共有点が解に入るか確認して、
解をかく

 

本当にワンパターンなんです。

 

 

最後に お絵描き感覚で2次不等式が作業的になる

 

今回の内容は、踏み込んだ形ではありますが、
亀きちが、2次不等式の授業をするときには、
お絵描き感覚になるまで、かみ砕いて説明をします。

 

1個ずつ紐解いていけば、
それほど難しい作業は行ってませんから。

 

方程式さえ解ければ、
あとはルールに従ってお絵描きできれば
解が出せるんです。

 

「お絵描き楽しいな」
このイメージが残れば授業成功!

 

次回、特殊解の問題をやってみたいと思います。

 

……とはいっても、今日の内容を繰り返すだけ。
理解できていれば楽勝ですよ。

 

 

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