数Ⅰ 2次関数 お絵描き感覚で解く「2次不等式」特殊バージョン編
前回は、
「2次不等式をお絵描き感覚で解く」と題して、
実際に塗り絵をしながら、
2次不等式を解くということをしました。
具体的な内容は、
定番の、x軸との共有点が2つある場合に限っていました。
詳しくはこちらから
今回は、
それ以外の場合(特別編)について
やっていきましょう。
特別とはいっても、
前回のお絵描き感覚があれば、
全然怖くないんです。
だって、大体のグラフがかくことができれば、
あとは、作業だけなんですから。
通常、2次不等式の通常ではない形は、
かなり戸惑う生徒も多く、
正答率も、ガタッと下がるところです。
お絵描き感覚が身についていれば、
差をつけるチャンス到来!
では、今回も楽しみながら、
1問1問、丁寧に見ていくことにしましょう
- 前回のおさらい
- 2次不等式 お絵描き例1
- 2次不等式 お絵描き例2
- 2次不等式 お絵描き例3
- 2次不等式 お絵描き例4
- 2次不等式はグラフから考えるクセを!
- 教える方へ
- 【高校1年生がスタートダッシュを決める本】
前回のおさらい
まずは考え方の基本のおさらいから。
共有点の座標(2次方程式を解く)
↓
x軸より上か下か
共有点は含むか含まないか
↓
xの範囲をかく
というワンパターンな考えでした。
では、この考え方に基づいて、
いよいよ今日の問題に入っていきましょう。
2次不等式 お絵描き例1
流れはこれまで通りなんです。
ただ、
2次方程式を解くと、
解が1つだけになってしまう
(この解のことを重解といいます)
グラフの向きは下に凸
このことをイメージすると、
グラフは下のようになり、
解答も、順を追ってでき上がることになります。
じっくり追ってみてくださいね。
共有点を含まないというところは、
特に入念に押さえておきましょう。
実は、解にならないのは1か所だけで、
あとはすべてが解になります。
なかなか面白いパターンですね。
ちなみに、次の答え方でもOKです。
2次不等式 お絵描き例2
今度は不等号の向きを変えてみました。
元の式に「=」が入っています。
それを踏まえて、解答を追ってみてください。
矢印を引こうにも、塗りつぶそうにも、
塗りつぶせるところがない!!(笑)
答えはただ1点のみ。
こういうめずらしい解答もあるんです。
このような、特別な例については、
グラフからでないと、
正確に解答を導き出すことは困難。
グラフと方程式を、
自由自在に行ったり来たりできる
2つの世界の恋愛マスターなら、お手のもの。
解答もあっという間に導き出すことができます。
ちなみに、
他の不等号になった場合、解答はこうなります。
グラフから、イメージできますか?
では、次に行ってみましょう。
2次不等式 お絵描き例3
いつも通り=0とおいて、
2次方程式を解こうとします。
勘の鋭い人なら、途中で気づくかもしれませんが、
解の公式に当てはめて計算していると、
√の中が負の数になってしまいます。
これすなわち、解がないということ。
こうなったら、
この計算の部分は消し消し……
(√の中が負の数になるって正式にはまだ扱ってないので)
はい、気を取り直して!
こういうときは、
判別式を用いることになります。
判別式が抜けちゃってるという人は、
こちらの過去記事へ
さて、ここから本番
解答を追ってみましょう。
矢印も、ぬりぬりも、し放題。
実はすべての実数が答え。
数学の解答に「全部!」なんて、
なかなかないですよね(笑)
2次不等式 お絵描き例4
次に不等号の向きを変えましょう。
同様に解いていくとこのようになりますね。
今度は逆に矢印もない、
共有点もない、
塗りつぶすこともできない。。。
ぽかーん( ゚д゚)
「解なし」というのが答え。
納得できました??
2次不等式はグラフから考えるクセを!
今回扱った例は、特別なものばかりなので、
頻出問題ではないかもしれません。
しかし、
グラフと方程式の関係性を
理解しているかどうか試すには、絶好の問題。
やり方・仕組みをきちんと理解できていれば、
解答パターンを覚えていなくても、
答えまでたどり着くことができます。
教科書や参考書では、
この辺りをパターン化してまとめているものもありますが、
はっきり言って、覚えるのはナンセンス。
意味を理解して、簡単なグラフから、
答えを導き出せるようにしておきましょう。
…丸暗記より絶対楽しいし、間違えないでしょ?
教える方へ
教える際にも、
グラフから導くことが習慣づいていれば、
それほど苦労することなく、乗り越えられるところです。
逆に、うまくまとめたり、覚えさせようとすると、
途端に苦手分野の1つとなりかねません。
簡単なグラフをかく習慣は、
このあとの解の分離でも大いに使っていきます。
グラフと方程式
2人の間をかけもつ、恋愛ハンターとして、
生徒を楽しませながら、
着実な方法を身に着けてもらいましょう。
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