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教員から見た中学数学までに身に着けること 分数変換編

 ↓ あとでじっくり読むときに便利

中学数学に入る前に身に着けておいてほしいことの第2弾です。

 

テーマは
「帯分数を仮分数に」

 

このブログを読まれている先生方、保護者の方
中1の壁として、こういう落とし穴があるのかということを
知っておくと対応がスムーズに取れ

ます。

 

しかも、今回の内容は、
小学校の頃一生懸命勉強した人ほど、苦労するという難物です。

 

帯分数の計算を一生懸命やって、
仮分数から帯分数に直すというクセから抜け出せない人。

その理由と対処法、教員としての心構えについて記載したく思います。
続きをご覧ください。

 

 

帯分数を使わなくなる理由

 

 

中学以上の数学の世界では、
帯分数の考え方は使わなくなります。

 

理由は、文字の式の登場にあります。

 

文字の式の計算の最初(中学1年1学期)で、
×や÷の記号を省くことを習い、
×、÷の記号を使わなくなるからです。

 

例えば

f:id:math-kame:20200323113150j:plain

という仮分数を帯分数に直すとすれば

f:id:math-kame:20200323113201j:plain

となりますが、

 f:id:math-kame:20200323113209j:plain

という、間に掛け算の記号が入っていると混同してしまいます。

 

ですので、中学以上の教員は帯分数を用いることがなくなるのです。
ちなみに、テストの解答でも、仮分数のままで問題なく正解になります。

 

 

教員として、何を考えておけばいいの?

 


このような落とし穴があることから、
数学教員は、帯分数を用いる生徒に対しての、
何らかのアプローチを意識しておく必要があると考えます。

 

【生徒へのアプローチ法】
・計算は仮分数まででいいことを最初に伝えておくこと
・帯分数を使って表す生徒が出ることを意識しておくこと
・仮分数でもおおよその数を予測できるようになること

 

中学数学最初のガイダンスで、
帯分数は使わないことを宣言してもいいかもしれません。
(通常、喜ぶ生徒が多いです(笑))

 

ただし、
仮分数のままで、
およそどれくらいの数字なのか予測できるようになること
これを合わせて伝えます。
(ここで、生徒はがっくりきます(笑))

 

また、文字式の授業で、
実際に×÷の記号を省くようになった段階で、
解答が帯分数となるような分数の計算練習を多めに用意し、
仮分数で構わないということを、
しっかりメッセージとして伝えておく必要があります。

 

 f:id:math-kame:20200323113221j:plain

 

 

 

最後に 帯分数にもメリットはある!

 

 

完全に邪魔者扱いのようにしてしまった帯分数ですが、
帯分数を使っての計算で、
加法や減法においては、おおいに力を発揮するときがあります。

 

整数部分だけを計算して、
分数の部分だけを計算してくっつける

 

この考え方は、
おおよその値を求めるときなどは、有効に使えると思います。

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帯分数の有用な例

 

頭の片隅に置いておく程度でよいので、
中学以上の教員の方も、知っておくとよいかと思います。

 

 

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