授業で生徒がやる気になるためには、
どんな準備をしておけばいいんでしょうか?
監督編もいよいよ4回目。
今回より、実践に近いところからの亀きちの考えを記載していきたく思います。
生徒がやる気に、前向きになる声掛けとはなにか。
そのために、やっておくべきこととは。
今回は、授業での声掛けについて、心がけや手法を記載していきます。
生徒心理を思い浮かべながら、ご覧いただければ幸いです。
アドバイスをくれる人は特別な存在です!
みなさんも、アドバイスをもらえる人には、
どこか一目置いてはいませんか。
また、アドバイスをもらったときって、
最初は反感を持つことがあっても、
一度はそれを振り返って、飲み込もうとはしませんか。
生徒にとって、教師とはまさにそんな存在
教師からの一言がその生徒にとって、
前向きにも、後ろ向きにも、
ひいては、人生を左右することだってあるんです。
教師が思っている以上に、
生徒にとって、教師からの言葉は重い存在。
まず、教える人(これは保護者も含みます)にとって、
教師からの言葉は、子どもにとって重要な要素であるということを
改めて知っておいてくださいね。
授業(教える際)での声掛け
亀きちが心がけていることは、以下のことです。
① 授業の最初でやる気の出る話をする
② 質問は全体に投げかけてから、指名
(手を挙げさせる手法はあまりとりません)
③ 発言してくれた生徒には、必ず一言添える
(基本は褒める)
④ 褒めるときは、オーバーにクラス全体で
⑤ 叱るときは、一人だけを別途呼んで諭す
ただし、以下の条件が整っている環境においてが前提
・生徒が間違いを言っても受け入れることのできる雰囲気
・叱るときには、全員が納得している雰囲気
・しゃべる、聞くなどの基本的なしつけができていること
環境づくりについて
これまでの記事の中にも紹介してきましたが
「授業は間違える場であること」を強調します。
「間違えることは、恥ずかしいことではない」
「今、間違えて、テストなどで間違えることの方がよっぽど恥ずかしい」
なので、どんどん言っておこうね。と。
この言葉や、間違えた言葉を笑う空気が出た時には、
一喝することもありました。
生徒が何かしら答えた時は、
必ず「ありがとう」の一言を言った後、
何かしら褒めるようにしていました。
基本的なしつけについては、
学年の最初に厳しく行います。
・話してもいい時間(練習問題を解いたのちの答え合わせなど)を設けるので、こちらが話しているときには、一切の私語をしないこと。
・質問があるときには質問タイムを作るので、そこで質問すること。
私語に関しては、このように厳しく伝えています。
① 授業の最初はやる気出る話
少しでも、クラスや集団全体が前向きになる言葉がけを計画し、実行します。
あらかじめ、ニュースに目を通し、
そこから、数学やその日の授業内容に結び付けられないか。
また、定期考査などがあれば、
今はどういう勉強をしているのが効率的なのか、
さらには、睡眠や勉強するタイミングなど
生徒が前のめりになって聞いてくれるネタを必ず考えています。
これをすることによって、
だらっとしていた空気も、完璧にとはいかないかもしれませんが、
ぐっと前向きに、目の色が変わります。
やっぱり、最初の声掛けって大切だなってつくづく思います。
② 授業の指名はテンポがしゃべりやすい空気を作る
私は、生徒に挙手を逐一することを嫌っています。
もちろん、学習到達度の把握や、
あえて手を上げさせることもありますが、
基本的に例題の解説程度なら、どんどん指名をしていきます。
何よりもテンポを大切にしていますので。
ポンポンと、言葉のキャッチボールを楽しんでいます。
目標は1回授業で全員と話をすること。
そして、全員を褒めることです。
③ 発言者は必ず褒めよう
特に大切にしているところです。
こちらが指名をして、頑張って発言をしてくれるのです。
その生徒に対して、
授業を動かしてくれたことに、感謝の気持ちを表します。
また、授業を発展させたり、変化を与えてくれたことに対しては、
そのままの気持ちを表現します。
「お、今の発言でこの問題がぐぐっと前に進んだね」
「いい質問だね。そういう考え方もあるかもしれないね。ちょっと検証してみようか」
など。
褒める言葉も、できるだけたくさん用意しておくべきかと思います。
基本的な感謝の言葉はもちろんですが、個別に使えそうな言葉でも。。
そのためには、
生徒それぞれの学習到達度や理解度を、把握しておくことが必要です。
データを集めておいて、イメージを持っておくようにすることをおすすめします。
(野村克也さんのID野球みたいですね)
「この分野は達人だね」
「さすが、野球部!データを使うのうまいね」
「さすが、吹奏楽部!私との空気をつかむのもうまいね」
など。
生徒からすると、よく見てくれているなととりますし、
家に帰ってから、保護者に話をするかもしれません。
そうすれば、保護者からの信頼を得ることもできますし、いいことづくしです。
保護者の方も、教える際には、
いいところをしっかりみつけて褒めてくださいね。
身近な相手ほど、欠点に目が行きがちですから……
質問されたときは、必ず褒めて気持ち良く終わる。
これが鉄則です。
褒めると叱る そのポイント
④と⑤については、
自信を自尊心を傷つけないためです。
中高生の思春期は、些細な事が気にかかってしまうもの。
教員からの不意の一言に、傷つくこともあります。
ですので、褒めるときは全体の前で思いっきり、
注意するときは、個別に、最後は諭すように。.
みんなで授業を創っているのだから、協力をお願いする形で行います。
ただし、中学生と高校生で叱りかたは変えていました。
中学生……理屈で叱る
高校生……情に訴えかける
実は、同じ思春期でも、年齢によって変えた方が効果的です。
お試しください。
かなりの効果があると思いますよ。
まとめ
今回は、授業における生徒への声掛けについて、具体的にまとめました。
全体が勉強をする集団になるために、
教員が準備しておくこと、心がけておくこと、
これをまとめました。
前向きになれば、授業も楽しく聞けますし、
そうすれば、知識も理解も普段よりもぐっと高まります。
1回1回の授業を明るく楽しく、面白く(interesting)に
創っていきましょう!
【試してみよう】
・授業が前向きな環境になっているか、もう一度振り返ってみよう
・生徒1人1人の特徴を言えるよう練習しよう
・褒め言葉をたくさん用意しよう
・1回の授業で生徒全員と言葉のキャッチボールをしよう
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