"教えたい" 人のための「数学講座」

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教師は道化役者たれ 授業の中で使える手法の紹介

授業中は役者であり、道化師
その日その時の心の反応を見極める

これは、以前拝読したことのある
「13歳からの心を強くする子育て」
からの一説です。

 

13歳からの心を強くする子育て 自ら考え、判断する力を与えたい[本/雑誌] (単行本・ムック) / 柳町道廣/著

 

当時若手教師だった私は、
この文章を読んで、大変心を動かされました。

 

教員って、おどけてもいいんだ……

 

中高の6年間は、
心も身体も大きな変化が訪れます。

 

それを真正面から受け止めることもできるかもしれませんが、
それでは、生徒の心の動きを、
従来の固い尺度で、測ることしかできません。

 

授業は生き物です。

 

生徒の出した考え方、発言、活動、
それは実にフレキシブルで予測不可能で面白いもの。

 

出てきたものを、
誠実に一つ一つ定規に当てはめて、返していくのは正攻法ですが、
私はそれをあえて、正攻法とは限らない方法で返していくのです。

 

そのうちのいくつかをご紹介しましょう。

 

 

先生は先生っぽくない、だからいい

 


私は
「先生は先生らしくない」
とよく言われていました。

 

その言葉、個人的には、
最大限の誉め言葉だと思っています。

 

世間の教員のイメージは、
型に生徒をはめていく人たちの集団。

 

そう思っている人が、多いのではないかと思います。

 

型にはめる教育は確かに必要です。
社会に出てからの基礎素養を教えるところが学校なのですから。

 

しかし、私はそれだけでは足りないということで、
異議を唱えたく思います。

 

もちろん立場によっては、必要性はあります。
学校の指導方針には、一貫性が必要ですし、
厳しく対峙しなければならないときもあります。

 

しかし、
すべての生徒にすべての場面でその対応をする必要はありません。

 

教員がおどけても、
はしゃいでも、いいものと考えています。

 

むろん数学の授業でも。

 

数学の授業での例

 

数学の授業では演者になって、ボケるときも多々あります。

例えば、

 

① 分配法則 a(b+c)=ac+bc

これについては、aがかっこの中の文字に1つずつかかっていくので、
血の雨を降らせる

 

② 計算法則でかっこを優先的に外していく

かっこつけるやつから外していく

 

 

③ 勉強はドMになりなさい

 

過去の記事をご覧ください。

 

④ 私語で授業の進行が思うように進まないとき

 

生徒の私語が多くて、授業の進行が妨げられたときは、
「しゃーない。○○くんがそんなに話をしているなら、私はここで身を引きます。
 あとは○○くんにしゃべらせてあげよう。授業を教科書2ページ分説明して。
 あ、ダメ出しは遠慮なくしてあげるから、どうぞ思いっきりしゃべって」

 

こう話をすると、たいていの生徒は静かになります。

 

時に、本当に前に出てしゃべる生徒もいるのですが、
実は、いざ前に立つとなかなか言葉が出てこなくなるもの。

 

すぐさま、ヤジを私がとばします。
「先生、声が聞こえないですけどぉ。授業をやってもらえませんかぁ。」

 

……生徒は、「かんべんして~」と言って席に戻ります。

 

もちろん、そのままでは生徒の心に傷を残してしまう可能性があるので、
「○○くんは勇気をもって前に立ってくれました。
 でも、授業って難しいのよ。
 あれだけしゃべっていた○○くんでさえ、前に立つと思うようにしゃべられないんだから。
 なので、苦労を分かってくれると嬉しいな。じゃ、授業を再開するね」

 

かなりの荒療治かもしれませんが、
生徒はそこからは順調に話を聞いてくれます。
ノートもまじめに取ってくれるようになります。

 

頭からねじ伏せるだけが、
教師の役目ではないと思います。

 

生徒の立場になって思い、
時にはおどけ、時には生徒の主張に乗り、
ただし、主導権だけはこちらが握り、楽しいと思わせる

 

それが教員の立場を上下させながらしゃべる、
授業の原点ではないかと思うのです。

 

 

「授業の究極」として生徒に伝えていたこと

 

生徒によく話していたことがあります。

それは、

「授業の究極は、私がしゃべらないことです。
 授業のチャイムが始まったら、生徒のみなさんの1人にチョークと教材を持たせて、授業をしてもらう。
 私はそれを後ろで見ながら、助言と指導をする。
 それが生徒が一番成績が伸びる」

 

半分冗談に聞こえるかもしれませんが、
半分は本気で考えていました。

 

高校生くらいになると、
単元によってはそのような扱いも十分に可能です。


演習分野では、
そういう取り組みをしていらっしゃる先生も多いと思います。

 

生徒が前に立って自分の考えを説明する。
これぞまさに教育の原点である教えあい。

 

それをさらに一歩踏み込んで、
単元の説明(もちろん簡単な分野に限りますが)を生徒に説明させるというのは、
ありなのかもしれません。

 

板書などは一貫性がなくなるかもしれませんので、
フォローは後ほど必要になるかもしれませんが、
授業をした生徒は、
その単元は決して不得意にはならないと思いますよ。

 

高校教員の方は試してみる価値ありだと思います。

 

もちろん、
どんなにたどたどしい説明だったとしても、
感謝の気持ちと褒めること
これだけは、決して忘れずに。

 

 

教師は道化役者

 


どんな生徒にも気持ちの上下はあります。
その上下をつかむためにも、教員は道化的役割を担う

これが授業にも大切なのではないかと思うのです。

「先生の授業は先生らしくないから好き」
……今、振り返ってみても、最高の誉め言葉ですね。

 


参考文献
「13歳からの心を強くする子育て」

13歳からの心を強くする子育て 自ら考え、判断する力を与えたい[本/雑誌] (単行本・ムック) / 柳町道廣/著

 

 

 

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