"教えたい" 人のための「数学講座」

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生徒から評価されることの是非 なぜ私がブログを運営するのか

 ↓ あとでじっくり読むときに便利

先日行ったアンケート
「生徒から教員への通知表は必要だと思いますか」

 

ご協力いただいた皆様、
誠にありがとうございました。

 

また、投票以外にも鋭いご意見もいただき、
私自身も深く考えるきっかけとなりました。

 

今回は、この結果を踏まえ、
私の経験も交えながら、私見を述べたく思います。

 

私の教育論や、なぜ当ブログやTwitterをしているか、
かなり突っ込んだ話をしていますので、
内容が固くなることを、あらかじめご了承ください。

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生徒から教員への通知表は必要だと思いますか? アンケート結果


一番多かったご意見は、
生徒からの通知表を一般公開 というものでした。

また、それ以外の意見と比べると過半数を満たすものではなく、
さらに、するべきではない というご意見も約3割ありました。

考察を深めていきます。

 

 

保護者と教員の立場 それぞれからの意見

 

かなり意見の分かれるところですよね…
おそらく、立場によってこのように意見が分かれるところではないかと思います。

保護者の立場
教員が生徒からどのように思われているのか知りたい。

 

元教員(地方公務員)の立場からの
一般的な意見
最近は、上司からの評価で、給与の上昇曲線も変わるのに、
なぜ、生徒からも評価されなければならないのか。

一般公務員と比べて、
教員という職業は人を育てる という特殊な職業なのだから、
杓子定規に、通知表や評価という形では測ることはできない。

といったところでしょうか。

 

たしかに、人を育てるという仕事ですから、
簡単に評価できるものではありません。


その人の教育が、本当に正しかったかどうかということについては、
数年後、いや、ひょっとしたら数十年後に花開くこともあります。

 

あのときの先生の言葉を思い出したから、人生を変えることができた。
あのとき言っていただいた言葉の意味が、今、ようやくわかった。
など

 

それは紛れもない事実だと、
亀きち自信も思います。

 

目に見えない部分をどのように評価し、反映させるのか、
アンケート形式では、その辺りが課題となることでしょう。

 

 

亀きちの私見 それでも双方向評価は必要!

 

それを踏まえての亀きちの意見です。
それでも、生徒からの通知表は、
あってしかるべきだと思います。

 

塾や予備校では、生徒からの評価は当です。
専門学校でも、生徒からの評価があり、
それを元に査定もあります。

 

教師から管理職からの、一方的な評価だけではなく、
これからの時代は双方向での評価
なされるべきと思うのです。

 

さらにいうなれば、
これからの時代は、
変革そのものも、トップダウンの変革ではなく、
ボトムアップからの変革が起こる必要があると思っています。

 

最近ではカドカワが運営している、通信制高校のN高等学校から、
慶応大学7名合格という話題も出たばかりです。

https://president.jp/articles/-/30333

 

学校や授業の変革は、子どもたちが起こす。
それに対応できる、器の大きい教員であり続ける必要がある。

 

むしろ、現役の教員のみなさんも、
そうあり続ける姿勢がないと、
情報過多となっている現在、
昔ながらの授業だけでは、衰退していくのではないかと危惧しています。

 

 

生徒から教員への通知表について

 

ただし、アンケートを行った内容の、
生徒から教員への評価を、一般にまで全体公開というのは、
教員の力量をそのまま公開することになってしまうので、
個人的には反対です。

 

学校の評判にそのままつながることになってしまいますし、
その評価が、これから爆発的に伸びる可能性を秘めいている先生の、一生を振り回してしまうことになるかもしれません。

 

ですので、私亀きちが提唱するのは、
選択肢の3番目にあった、関係者のみへの非公開です。

 

その教科に携わる人間、全体集計のみの公開。
上位に位置付けられている人は実名公開でもいいと思います。

 

アンケートの対象の教員には、すべてのデータを渡します。
そのうえで、自己研鑽の材料としてもらいます。

 

この、評価されるという認識を、
当たり前だと思える教員が増えてくれば、
自ずと、教育改革のアイデアも出てくる土壌ができあがってきます。

 

生徒に評価されるというのを、
受け身に捉えるのではなく、
自分を成長させるための、
天の言葉(大袈裟ですが)と捉えるようになれば、
教員としての成長も、さらに加速するのではないでしょうか。

 

 

生徒からの通知表 亀きちの実践例

 

私の実体験からも1つの提案です。

 

私は個人的に、定期考査があるたびに、
生徒に、私への通知表を書いてもらっていました。

 

生徒には、
「私がみんなを評価するのは、一方通行なので不公平。
だから、みなさんも私を評価してください」
という理由付けで。

 

その生徒が書いた通知表は、項目ごとにグラフで表示し、
後日数学通信の中で、数値を公表していました。

 

生徒からの言葉は、本当に胸に刺さります。


……グサグサと(笑)

 

自分が自信なく教えたところは、
分かりにくかったとストレートに伝えてきますし、
環境がざわついているときには、
その部分も的確に書いてきます。

 

全て自分の中で完結させており、他には非公開でしたが
(生徒は数学通信を親に渡しているかもしれませんが)
自分の中では、その言葉や数値を私自身の成長の中に取り入れ、
どうやったら、生徒にとって
「より楽しみながら効率的に身につくのか」

それを日夜考えていました。

 

その1枚を公表します。
よかったら、ご覧になってください。
対象は、当時勤務していた中学生です。

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生徒からの通知表 中1 3学期

 

今は改革提案も、全国展開がすぐにできる!

 

変革はボトムアップで起こしていく時代です。
トップダウンでは、上司が情報過多ですべてに目が行くことが難しいからです。

 

これは、今勤務している会社からも感じます。
グローバル展開をしなければならない時代に、
ローカルのことも、併せて考えていなければならない。
経営者や上層部は、組織の枠組みを考えるだけで精一杯です。

 

ですので、細かい改善点の提案、心のケアの提案は、
すべて下からしかできないのではと思っています。

 

上司や管理職は、自身がそれを快く聞ける姿勢を育てること。
実は、トップダウンの経歴の上司ばかりですから、
聞き上手な上司は少ない印象です。

 

教育業界も同様だと思います。
Twitterの中でも、教育改革をうたわれている教員の方々、すごく多いです!
自分たちが何とかしていかなくてはならない。
しかし、激務で管理職や保護者からの圧はあるし、
思い描いているようにはなかなか進まない。

 

でも、物は考えようです。
このようなSNSが発展している今、
自分の叫びは、全国まで通りやすくなっているのです。

 

そこから声を上げて、その点を線に結び付けていく
話は大きく感じるかもしれませんが、
それくらいの大風呂敷で、
日々情報を発信し続けることが大切なのではないでしょうか。

 

私は、現在会社員で社員教育を横目で見ていますが、
生涯教育全般にわたって、
この「人の育て方」に一石を投じていきたく思っています。

 

 

まとめ やっぱり楽しく人を育て、改革したい!

 

今回は亀きちの教育論を、かなり熱く語りましたが、
子どもの宿題の様子や学校の様子、友人関係、
これらを見ていると、
学校が主体にならざるを得ないところが多いのです。

 

教育というのは、学校だけでするものではありません。
家庭でも、地域社会でも共同で行うもの。


私は、数学が専門ですので、
数学や学習法、心のケアのアイデアを通して、
全国の皆さんに、何か少しでも伝われば
と思い、
このブログを続け、出版のお話もいただくようになりました。

 

楽しく学習する
どんどん教えたくなる
伝えたくなる

そのような、あたたかくやさしい心を持った人が増えますように。

 

そのためにできることを日夜考える、亀きちなのでした。

 

ものすごく固い話題にお付き合いいただき、
ありがとうございました。

 

【試してみよう】
・自分を客観的に評価してもらおう
・通知表を成長の糧に、前向きにとらえよう
・変革はボトムアップ
・教育の変革は、すべての立場の人の意識改革から 

 

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