数学を教える 論理と心理の達人に(野村克也さんの指導法より)
みなさんが監督になったとしたら、
そのチームを率いるときに、何を大切にしますか?
チームワーク?
優れた指導者?
優れたキャプテンの選出?
すべてがそれぞれの場面で、大切な要素だと思います。
その中で、
自らの理論を掲げ、相手心理をきちんと読んで、
パターン化することにより名将となった人がいます。
野村克也さんは選手としてもすごい成績を残していますが、
(三冠王も獲ってますしね)
監督としても、ヤクルト、阪神、楽天で手腕を発揮し、
リーグ優勝や日本一など、抜群の成績を残しています。
今回は、野村克也さんの考え方を、
授業に落とし込んで考察していくことにしましょう。
「ID野球」と「名言」を学習の中に落とし込むと…
野村克也さんを語る上で欠かせないのが、「ID野球」という言葉。
相手のクセやパターン、ボールカウントでの心理を徹底的に分析し、
その内容を長い時間をかけてミーティングをし、
選手に浸透させていくというもの。
また、マスコミの前で矢面に立って、
試合後に、囲み取材で選手や試合のことについてを聞かれた際、
名言で返す姿は、当時印象的なものでした。
私がその中でも特に好きな言葉が2つあります。
・人生の最大の敵、それは「鈍感」である
・無視されて三流、称賛されて二流、非難されて一流
さて、これを勉強や授業の中に落とし込んでみましょうか。
「ID野球」→見つめなおして、パターン化
ID野球は、徹底的に研究してデータ化するもの。
勉強において、外面と内面の2つの側面から考えることができます。
【外面】
勉強では、問題を徹底的に分析しパターン化
やや受験よりのテクニックになるかもしれませんが、
数学という科目は、ある程度のところまでは暗記科目と考えています。
公式や定理を理解記憶していないと、歯が立たない部分も多々ありますから。
さらに、パターン化させることによって、
新しい解法やパターンをひらめく、ということもあるかもしれませんね。
基礎の部分は徹底的に理解し、
定期考査や受験という相手に対して、傾向を分析し、
学習のプランニングを働きかけてみましょう。
【内面】
自分自身を見つめて分析→特徴を知る
自分自身の心身の特徴はつかめていますか?
・夜型の勉強があうのか、朝型なのか
・勉強を始めるスイッチは何を入れればいいのか
・リラックスできる一番いい方法は何なのか
専門用語で「ブレインストーミング」って言いますね。
そういったことを紙に書き出して、
自分を見つめなおしてみるのもいいですね。
名言を勉強に取り入れる
これは野村克也さんに限ったことではありませんが、
自分が好きな人の言葉を、奮い立たせる前向きな要素として、
取り入れていくことは、非常に有益だと考えます。
例えば、私が好きな言葉
・人生の最大の敵、それは「鈍感」である
→ミスに気づかないことが勉強では、鈍感にあたるので、
ミスをしていないかどうか、きちんとアンテナを張っておこう
・無視されて三流、称賛されて二流、非難されて一流
→生徒に指導に当たるとき、さすがに無視はしないが、
要点のみを伝えた方がいい生徒、
必ず誉め言葉を付け加えた方が効果的な生徒、
ちょっとプライドをくすぐった方がやる気が出る生徒
など、パターンを見極める
といった感じです。
生徒1人1人をしっかり見て、
いろいろな名言をかけて心を刺激することは、
数学でも勉強でも、心の教育でも、役に立っていくことでしょう。
まとめ 自分と目標の分析&「名言」を吸収
野村克也さんは、
とにかくあらゆるものを分析してデータ化し、
それを徹底的に選手に叩き込みました。
また、その中で核となるキャッチャーとして、
古田敦也さんを超一流に育て上げました。
・分析すること
・それに向けて対策をとること
・その中でもリーダーを作ること、
これが大切なのではないかと思います。
また、いい言葉には、自分や相手を奮い立たせるものがあります。
いろいろな著名人の言葉で、
「前向きにさせる言葉」を探してみるのもいいかもしれませんね。
授業や教育では
・自分の特徴、問題や目標をつかみ、何が必要かを考えること
・名言をどんどん授業に取り入れて、生徒に紹介してやる気を向上させる
そういった形で活用できるのではないでしょうか。
【試してみよう】
・自分の長所や短所、性格を紙に書き出してみよう
・目標をかき出して、達成するためには何が必要かを細かく考えてみよう
・好きな人の名言を探して、やる気を出す材料にしてみよう
【参考資料】
野村克也さんの著書です。
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