"教えたい" 人のための「数学講座」

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数学を教えるために しゃべり編 授業でやる気を向上させるには

 ↓ あとでじっくり読むときに便利

自学自習と授業との大きな違いは、教える「教師」がいること


教える立場の人ががどのような言葉を発するかによって、
生徒のモチベーションはアップしたり、逆にダウンしたりもします。

 

教える側からすると、
「自分で学習する姿を育てる」
これを日々の授業やしゃべりの中で、実践するというのが教える目的であり、
教師自身の目標ではないかと思います。

 

そこで今回は、
授業での効果的な声のかけ方、タイミング、その方法について、考察してみます。

 

 

基本は「ほめる」

人間は「ほめられる」と気持ちが高揚し、やる気が上がります
…当たり前ですかね。(笑)

 

しかし、毎日の授業の中でほめるというのもなかなか難しいこと。
厳しくするところでは、厳しくする必要がありますし、
ここぞというときには、叱ることで雰囲気が引き締まり、向上することもあります。

 

私がモットーとしていることは、
「個人としてのがんばりを、全体の前でほめる」
ということです。

 

・自ら進んで発表した場合
・以前ミスをしたが、今回は正解した場合
・グループ授業でリーダーシップをとったり、その支えを影ながらやった場合
・間違っていても授業を拡張させる発言をした場合

などに対して、
すべて一言のコメント(褒めてない場合もあるかもしれませんが…)を発してから、
次の展開に進んでいます。

 

さらに、特に日ごろそれほど目立たない生徒がいい発想をしたときには、
「さすが!目の付け所がいい!」
「それは思いつかなかったわ。すごいな!」
など、ちょっとオーバー目にほめることもあります。
…かなり、はにかんだ表情になりますけどね。(笑)

 

それでも、嫌な気持ちにはならないはずです。
本当に嫌であれば、如実に表情に表れるので、授業後にフォローを入れるようにしています。

 

小テストの結果から

授業の最初に小テストを実施することもあります。
その場で答え合わせをさせて、提出させますが、
満点の人は挙手をさせるようにしています。

 

そして、当然褒めます。
「○○の部分が難しかったのに、よく乗り越えたね」
という感じで、具体的なポイントを一言加えて。

 

そうすることによって、該当生徒は具体的な自信が持てますし、
他の生徒にも具体的な目標設定と、やる気が波及します。

 

 

定期考査へ向けて

生徒にとって、定期考査は身近な大きなイベントであり、目標です。
ここでの結果が成績となって通知表にも結びつくわけですし、
ある意味、プレッシャーとなるかもしれません。

 

私は、ことあるごとに定期考査に向けて話をするようにしています。
特に考査3週間前からは。
具体的には過去記事を参照いただきたいのですが、
自分にとって、「分かる分からないの仕分け」からしていこうという話をしていきます。

math-kame.hatenablog.com

 

そして、分からないところは積極的に持って来なさい。
あるいは、毎週提出しているノートに書いておいてください。
と言葉を投げかけます。

 

そこで質問に来た生徒、あるとはノートに質問事項を書いた生徒については、
必ずやる気の出る言葉を書くようにしています。
「○○の部分が弱点のようなので、ここを克服すれば勉強がはかどりますよ。」
「精神的にしんどそうなので、量よりも1日にやる時間を優先的に決めて、睡眠をとろうね」
など

 

授業の最初で受け入れる気持ちの言葉を投げかけておくことによって、
生徒からのリアクションがあるものです。


そういう生徒は、前向きに学習してくれるので、
あとは生徒から生徒へ輪を広げてもらうべく、
言葉を変えながら試験への意識を呼び掛けています。

 

 

身近なところからの数学の話題

話はがらっと変わりますが、
授業の最初で私がよく使うネタが数学の話題です。

・円周率に関するギネス記録のネタ、
・救急車の音が変化する(ドップラー効果)のネタ、
・あみだくじの作り方のネタ
・円相場のネタ
・降水確率の定義のネタ
・宝くじの当選確率や期待値のネタ など

 

授業の枕なので、話ができるのはほんの数分ですが、
それでも長期的に繰り返すことによって、生徒は耳を傾けてくれるようになりますし、
場合によっては、メモをとってくれる生徒も…

 

都度、ニュースや話題には敏感になって話題を振るようにしています
瞬間でも生徒を引きつけることができれば、
そのあとは一気に本題の授業に引き込むことが可能になります。

 

最後に

生徒のやる気向上のネタをいくつか紹介しました。
教員の言葉は、生徒にとっては魔法の言葉。
使い方次第で、生徒は想像以上に成長してくれることもあります。

 

ふとした何気ない言葉で、同じような数学教員を目指してくれた生徒もいます。
本当に教師冥利につきますよね。

 

このブログを読んでいらっしゃる生徒のみなさんや保護者の方も、
自分がやる気が出る言葉を探してみてはいかがでしょうか。

 

そして、教師にもこういう言葉を投げかけてほしいという要望を出してみてはいかがでしょうか。

 

まさにwin-winの関係になるものと思います。