授業時間は学校によって違いますが、
さしずめ45分から90分の間といったところ。
その間のすべての時間に生徒に集中しなさいというのは、
さすがに無理があります。
思春期を迎えている生徒の思考の時間も人それぞれ。
日によって集中できるときもあれば、そうでないときもある。
時間帯によって集中できるときもあれば、できないときもある。
今回はそれを見越した脚本のイメージについて記載したく思います。
生徒の集中時間はもって15分
15分…これが私の中での基本となる単位です。
1つのことに集中して取り組む限界は15分として考えて、授業の組み立てを行います。
15分あれば…
導入から一気に展開の途中までもっていくこともできますし、
例題の解説なら十分な時間でしょう。
演習ならば、実際に解かせて周囲と答え合わせをするのにも十分な時間。
最大15分という時間の中で、細かい組み立てをするようにしています。
さて、1時間の授業の流れで順にみていきましょうか
最初…ウォーミングアップから一気に集中できるとき
授業の最初は生徒の頭脳が一番新鮮な状態。
ここで一気に集中力を上げ、授業に取り組みやすい環境へもっていく必要があります。
私の中では一番大切な時間です。
授業の一番最初
ここでは、取り組むことは様々
・その時々の学校行事での話題から数学へ
・時事ネタから数学へ
・小テストや演習問題から数学へ
・テストなどの気を引く話題から数学へ
など、取り組めることは豊富にあるのではないでしょうか。
ポイントなのは、
ただ話をするのではなく、いかに授業のポイントに結び付けられるか、
それを流暢に伝えられるかです。
そして、生徒の集中力を1点(授業)に集中させられるかです。
あとは、生徒を基本ほめるようにしていい気分で授業に向かせるようにしています。
人間、褒められると誰でも嬉しいものですよね。
前向きな気持ちをキーワードに一番最初は惹きつける努力をしています。
実際の授業の導入
まずはその日の授業で、身に着けてもらう最大のポイントを「目当て」として書き、
私は、その日の授業の流れを落語調で一気に語るようにしています(1~2分程度)
途切れ途切れだと、集中が切れてしまいますし、
だらだら話過ぎても同じこと。
ですので、一気にしゃべれる分量で、しゃべっていきます。
生徒が、
「やることは分かった。あとはどうやって身についていくんだろう」
「どういう授業が展開されていくんだろう」
というポジティブな興味を持ってもらえれば成功ですね。
中だるみ…時計をちらほら見始める生徒が出たら
生徒は全授業時間を集中するというの、はなかなか難しいことです。
そこで私が授業をする際には、ほとんどの場合、
生徒に考えてもらう時間と生徒同士で息抜きをする時間を提供しています。
具体的に示すと
① 例題の解説 →
② 問題演習 →
③ 生徒同士での答え合わせ →
④ 全体での解説
①ではしゃべるのは基本授業者のみ。
質問がある場合にはこちらが指定したときのみにします。
授業の腰を折られる可能性があるからです。
①の最後に質問を受け付けます。
②では、なるべく誰もしゃべらない状態で問題を解かせます。
もちろん、机間指導しながら、個別の指導は随時行います。
できた生徒がいたとしても、一切しゃべらせません。
他の生徒の思考がとまり、集中が途切れるのを防止するためです。
③で①②の緊張を一気に緩和します。
おしゃべりOKで答え合わせ、解き方の確認を生徒同士でさせます。
ぶっちゃけ、授業と関係のない話を始めても、ある程度は許容しています。
あくまで、緊張の緩和が目的ですから。
④で再び集中させ、答え合わせとそのポイントを書き込ませます。
生徒にとっては無理なく取り組むことのできると自負している、
亀きちでは主流の授業方法です。
最後…生徒自身にアウトプットを
授業の最後では、生徒自身に授業のポイントをアウトプットさせます。
別記事でも紹介しましたが、
授業のポイントを自分自身が理解できているかというのは、大きなポイントです。
ノートに今日の授業のポイントを最低3つ書くよう指導します。(1分ほどで)
最後の最後に一瞬だけ集中してもらうようにしています。
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以上で1時間分の授業が終了となります。
最後に
授業には緩急が必要というのは、教える方の多くが感じていらっしゃることと思います。
集中するときと、力を抜くとき、
1時間の授業の中でも必ず波は存在します。
また、時間帯や季節によっても。。。
そのあたりは別の機会に記載したく思います。
このブログを読んでくださる中高生のみなさんは、
「集中し続ける必要はない」と割り切ってみてください。
その代わりに、自分で集中するポイントを見つけます。
基本は教員の流れに身を任せればいいのですが、
予習の段階で、
「集中するところと必要があればじっくり聞くところ」
の緩急をあらかじめ知っておけば、授業で疲れ果てるということも少なくなると思います。
授業は一期一会
その生徒にとっては一生で1回の授業となります。
悔いのないよう、万全の集中で前向きな完璧な理解ができるといいですね。